416 スポーツライターの相沢光一は、古来に中華帝国(隋・唐他)から伝来した儒教の教えが背景にあるとしている。親や年長者など目上の者は立て、従うという考え方が日本の組織の秩序を維持する上でスタンダードになっており、そうした考え方は中世・近世の若衆宿や武家社会などから近代の軍隊へと受け継がれ、体育会系運動部に根付いたという。また、スポーツは球技系を中心にチーム競技が多いことから、結果的に全体の秩序を守ることにも繋がり、運動部には好都合の価値観だったとも述べている。 スポーツライターの玉木正之は、日本ではスポーツを「体育」として捉え実践し続けてきた背景があり、学校で行うスポーツの目的がそれを通じた体力養成、人格形成、社会的ルールの体得、協調性ある良き社会人の育成に重点を置いているからで、その「体育的教育観」とスポーツとを混同させ、現在においてもスポーツの場で同様の考えを最優先している指導者が少なからず存在するという。玉木は、スポーツに様々な教育的効果があるのは認めつつも、それを一般社会とは切り離して扱うべきと説いている。 匿名さん2021/11/10 07:10