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立民、小沢氏がてこ入れ　自民、猛追　参院選岩手 最終盤

　「日本の政治を変えるのは暴力であってはならない」８日夕。岩手選挙区（改選１）で再選を目指す立民現職の木戸口英司（５８）は、一関市での演説でこう呼びかけた。元首相安倍晋三が銃撃され亡くなるというニュースが流れ、陣営にも衝撃が広がった。幹部は「選挙戦にどう影響するのか読めない」と戸惑いを隠さない。報道各社の情勢調査では、自民新人の広瀬めぐみ（５６）が序盤の劣勢をはね返して加速。
　「自民党の悪政よりは野党の方がいいはずだ」陣営を鼓舞したのは衆院議員小沢一郎。「小沢先生の言うことを聞いていれば野党は強くなる」木戸口を全面支援する知事達増拓也は、４日に奥州市であった個人演説会で政治の師の存在感を強調してみせた。昨年の衆院選岩手３区で小沢は敗れ比例復活。巻き返しへ最強勢力のプライドが懸かる。

　「集まってくださりありがとうございます。本来なら自分の政策や考えを伝えたいが、今日は自粛します」８日午後、奥州市を遊説していた自民の広瀬は、安倍が凶弾に倒れた事件を受け、マイクは使わずに街頭に集まった支持者らに挨拶して回った。

>>725
立民・木戸口英司氏 新型コロナ陽性反応 陣営関係者を通じ

　５人が争った岩手選挙区は、自民の新人・広瀬めぐみ氏が、立民の現職・木戸口英司氏との事実上の一騎打ちを制し、初当選を果たしました。
　参院選で敗れた立民の現職・木戸口英司氏（５８）は、７月１０日、抗原検査で新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、会場には姿を現しませんでした。 陣営関係者を通じ「自公政権の政策が岩手を苦しめている現状に、具体的な政策を訴えてきたが、理解を得られなかったのは自身の責任」とコメントしています。

　参院選の結果が来年の知事選に与える影響について、木戸口氏の新型コロナウイルス感染の疑いで在宅勤務となった達増知事は１１日、文書で報道陣の質問にこう回答した。「来年の知事選までは１年以上あり、今現在、予想はできない」。自民が次にどんな手を打ってくるのか。県政界は知事選という次なる政治決戦に向け早くも動き出している。